

GRとかけてローファーと解きます
ペンタックスKPのコンセプトはとても好きです。 最新テクノロジーが関わる人類の進化のなかで、大きくなることを喜んで受け入れているものって、テレビとスマフォぐらいだと思うから。 シンプルでコンパクトなことには意味がある。 もしまだこの時代に一眼レフに意味があるとしたら、ファインダーの美しさは必須条件で、その点もクリアしています。 ただ、KPの良さを最大限に引き出してやるためのレンズが存在しないことが、このカメラの魅力をわかりづらくしているかも・・・という点がやや残念。 とにかく小さく、できれば明るく、近接に強い単焦点がいいと思います。 リコーGRとかけて、ローファーと解きます。 その心は、怠け者であることを讃えてくれる最初で最後の存在だから。 ちなみにローファー=怠け者という意味です。靴べらがいらないくらい気軽に履けて、デニムでもスーツでも合わせることができるって、すごい。 GR開発時代を知るリコーの社員さんに話を伺ったとき、「基本システムをシンプルにできたことが大きかった」と言っていました。 メニューのシンプルさ、カスタムの便利さ、フォントも含め


♪縦の糸はカメラ、横の糸はシューズ
実は初夏から朝ランをはじめました。 ふと思い立って走り出したとき、400mくらいでゼイゼイ息が切れて立ち止まっちゃったけれど、いまは8kmを45分くらいで週に5日のペース。自慢できるほどじゃないけど、当初からすれば悪くないです。 最初は、何を着ていいか、どの靴を履けばいいかもわからないから、長袖Tシャツ、スウェットパンツ、ニューバランス1300(持ってるスニーカーでいちばん疲れない)という格好で、フォームもよくわからないのでどこかで聞いた知識で「吸う吸う、吐く吐く」のリズムと、手を振ることだけ考えて、スタートしました。 ボストンに撮影に行ったときも、ほぼ毎朝ランニングしていて、ニューバランスの本社前とかを通るとき「おお!」と感激しました。村上春樹さんも”ランニングに最高の街はボストン”だとエッセイに書いていたはず。
朝ランを日課にしている人たちの気持ちや、旅にランニングシューズを持っていって、走ることで街と深く触れ合う楽しさを伝える人たちの気持ちは、いまではよくわかります。 すごく嬉しかったのは、自分が初心者の立場で、何かを始めようとしたとき、


存在の耐えきれない重さ
シグマの季刊広報誌「SEIN」は、特別号で「Life with Photography」と題され、写真集を特集していました。ぼくも見たことがないのだけれど、シグマは会社として800タイトルもの写真集の蔵書を所有しているそうで、それが中心となっています。 キュレーターによる「写真集が語る歴史、写真集が教える喜び」という対談や、愛をテーマにした著名人たちが選んだ写真集、など盛り沢山な内容。 *都内ショールームの開設が予定されていて、そこで閲覧できるようになるらしいです。 音楽ファンでギターも弾けるのにレコード(やCD)をひとつも持っていないという人は想像できないけれど、カメラが趣味でレンズを何本も持っているのに写真集は持っていないという人は現実的に存在すると思います。 写真を中心とした世界と、カメラを中心とした世界は、よく似ていて、一部では重なっているけれど、ねじれた位置にパラレルに存在する別世界だから。 個人的に、キュレーターの役割は、こっち側にいながら、あっち側までの距離を見定めて、そこに橋を架けるような作業だと考えています。その人たちなら、この