Fade to grey

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Requiem for SLR

初めてのカメラは一眼レフでした。ニコマートELに50mmF1.4が付いていた。 最初に魅せられたのはファインダーで、それを通して見るとなんでもないものが特別に感じられることが好きでした。シャッターは切らなくてもファインダーを覗いて、部屋や家族を見ているだけで楽しかった。 それは「写真よりもずっと前からカメラはあって、人はそこから世界を見ることが好きだった」という歴史的な事実が裏づけています。 目では捉えられない瞬間が撮れるとか、暗室作業の魔術的な喜びとか、精緻なメカの魅力とか、そういったことよりまずはファインダーでした。 いろんな写真教室をやってきて、良い写真を撮るということだけにフォーカスすれば、高級コンパクトや写ルンですみたいなカメラのほうがずっと結果がよいこともありました。 でも初心者が、一発で写真というものに恋に落ちるように夢中になっていく、高揚感と没入感に限って言えば、一眼レフに勝るものはなかったように思います。 最初に撮った写真を見るのがリバーサルフィルムだったから、というのも理由のひとつだったかもしれません。ルーペでライトボックスに乗せられたフィルムを覗くことや、暗い部屋(カメラ・オブスキュラ!)で投影される映像を見る体験は、とくべつなものなので。 そんな自分の体験を振り返って、ミラーボックスとプリズムが、カメラの図体に影響を与えて環境にそぐわなくなってきて、恐竜のごとく生き残っていくのが難しくなった現在でも、できれば写真を始める最初には一眼レフを体験してもらいたいです。 スマホの画面がどんなに大きく鮮明だとしても、テレビと映画くらいの差はあると思います。 一眼レ

Huawei P20 Pro

If you really want to hear about it. 写真の上達というのは、過去に撮られた名作の記憶の蓄積であり、カメラを扱うスキルの向上であるのが実際です。 でも、感情の揺れをかたちにして未来に向けて残すことや、撮影というプロセスのなかで愛するものと深く関わる喜びや、それをシェアできる幸せについて、このライカは教えてくれるのではないでしょうか。 とくべつなスキルや、何かを犠牲にして大きく重いカメラを持つことを求めません。 「写真を撮ることは、数百分の1秒ごとに強烈に生命を味わっている」(マーク・リブー)

写真の前からカメラはあった

およそ十年前、ジョブズがiPhoneを発表したプレゼンは伝説となっていますが、いま見直されるべき重要な点があります。 ぼくはX-Pro2のプレゼンでこのパロディをやるため動画を擦り切れるくらい見て、ほぼ暗記したので、ジョブズの動きまで脳の中でプレイバックできるくらいです。 まず「約二年半のあいだ今日を待っていた」ということで、コンセプトから製品化までに二年半の年月が必要だったことがわかります。 iPhoneは2007年にリリースされた製品なので、少なくとも2005年にはおよそ現在の状況をシミュレーションできていたことになります。ああいう画期的な製品はリリースのタイミングではなく、未来を見て作られるから。 テクノロジーはまだまだ進化して、iPhoneの性能も向上していき、他メーカーが追従してくるだろうけれど、基本的な構造はこうあるべきだ、というヴィジョンはすでに完成されていたことに驚きます。 ジョブズは、従来の携帯電話には致命的な弱点があると最初に指摘しました。 ボタン操作を基準にしている限りは、複数の機能を持たせることができない。いろんなアプリを立ち上げ、メールを書き、音楽を聴き、写真を撮り、ゲームをやり、SNSに投稿して・・・といったことのために、大きなタッチパネルを採用しました。インターフェイスはアプリが支配したほうが使い勝手が良いから。 およそテクノロジーが関わっているもので、人が大型化を喜んで受け入れたものは、テレビとスマホくらいだと思います。それくらい人は大きな画面が好きです。だからこれは画期的なことでした。日用品が大きくなることに必然的な意味を与えたから。 ジョブズ

フォトコンテスト募集開始

Huaweiのフォトコンテストが開催され、募集が始まっています。 https://nextimage-huawei.jp 日本の審査員は僕が担当させていただきます。 スマホが高画質化すると「従来のカメラなみ」といった褒め方をしますが、それだとカメラだったら昔からある写真になってしまいがちなので、「これはスマホだからこそ撮れたかも」と思わせるような写真に期待しています。 とくに「Hello,Life」というカテゴリーがあり、カメラを持っているおかげで、見慣れているはずのものが特別に感じられる瞬間が訪れるとしたら、それは写真の最高の喜びだと思います。 とくにスマホの場合、ずっと身近にあるからこそ。 四つのカテゴリーがあるので、それに合わせて写真を撮るのもいいですし、先に傑作があったら「どのカテゴリーだと合うだろうか・・・」などと考えるの楽しいと思います。 たくさんの応募をお待ちしています。

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