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幸せのレシピ

ジェイミー・オリバーの30分クッキングが好きで、録画してまで見ています。 彼の姿勢は一貫していて「美味しくて身体にいいものを食べるのは、みんなが考えているよりもずっと簡単なんだ」ということ。

そのため、慣習や思い込みを改めるように、缶詰や冷凍食品も「こうすれば、ゴージャスでリッチな味わいになるよ」と使い方を提示し、逆にバターを手作りしたりもします。

そうして時間がないことも理由にならないと、よりシンプルで効率のよいレシピを提案していく。その姿は料理人というよりデザイナーのよう。

撮影スタッフの腕がいいのか、スタジオの照明がいいのか、とにかくきれい。最後にみんなで出来上がった料理を食べるところで番組が終わるけれど、その美しさがすごいです。

時短レシピは日本にもたくさんあるけれど、食べる側にも時短が求められるようなところがあって、食べるところを美しく撮っている番組を見た記憶がありません。

ジェイミーの作る料理はつねに「食べるときにこういう楽しみがあって、こんなふうに感じるよね」と、豊かな時間を過ごすためにちょっとの工夫でいいんだ、と唱え続けます。

この前の回を見ていたら、「バリエーションを提案するのも料理人の役割だよ」と話していて、使い方が限定されているせいで買いづらい素材を、美味しく使うための工夫を紹介していました。

そんなわけで「桜の時短レシピ」を。

マゼンタと緑の相性が良いのは知られているけれど、すこし青を挿すことで花芯の黄色が引き立ちます。ジェイミーがよく「茹でるときには塩が大切で、それを食べるわけじゃないけれど、しっかり塩を入れないと味がぼやけてしまう」と言っていて、その塩にあたるのがこの青です。

引き絵で撮った桜は、料理で言えば「食感」の楽しさに欠けることが多く、淡いレイヤーのような幾重にもなった花びらの美しさを活かすため、寄り絵を意識して撮りました。

もちろんJPEG撮って出しです。

キットズームだとつらいかもしれませんが、等倍までのマクロは必要なく、ハーフマクロか近接にすぐれた中望遠があれば大丈夫。完全に旬が過ぎて、通行人が誰も立ち止まらなくなったような桜でしたが、リッチなトーンになっていると思います。

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