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ギルバートコレクション、その他の短編

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今日から六本木の富士フイルムスクエアで開催されるギルバートコレクション展を見てきました。

写真家の名前を見ただけでも震えがくる、ずらっと戦国武将が並んでいるみたいな、教科書級の豪華さ。それが無料というのに驚きます。

今でこそグルスキーやシンディ・シャーマンなど億の単位で写真が売買されるけれど、ちょっと前まではアンセル・アダムスの「ヘルナンデスの月」が数千万円でいちばん高かった時期もあります。

その世界でいちばん高かった写真が、すべてを捨てて持って逃げちゃおうかな、と思わせるくらい、身近なところに飾ってありました。

 

こういったコレクションでは、それぞれの作家のベスト作品が集められているわけではないため、作家ごとの違いが際立ちにくいこともあるのに、よい写真が揃っていて見応えあります。

印象派みたいな、写真には作風による派閥がないけれど、そのなかでも稀有な例がグループf64の作家たちで、そこをまとめて見られるのも価値が高いと思います。

音質と画質は、じつは半世紀前には最高レベルに達していて、そのあとは簡便さや小型化の歴史なのだと言われることもあり、いまだに音が良いレコードといったら「Kind of blue」で、画質がいい写真といったらアンセル・アダムスだけに、プリントの美しさは絶品。

 

美しく見えるから写真に撮られる現実と、写真に撮られるから美しく見える現実との差はわずかだ、とイタリアの作家カルヴィーノは書いていて、そのわずかな差をどれくらい拡大させることができるかが、この時代の写真家たちの試みのひとつ。

スティーグリッツから年譜が始まっていることでわかるように、すでに近代の幕は開いていて、つまりは対象物の価値に囚われることなく写真を撮ることができるようになった時代の人たちです。ジャズでいえば、ビバップを突き詰めていっている段階。

もうじきにそれも限界になり、ジャズの場合はモードになり、写真の場合は小型カメラが新しい風を吹き込んでくれます。でもその前段階。

アンセル・アダムスの伝記によれば、ガラス乾板を持ち歩いていて撮影までに何枚か割れちゃっていて、残りの数枚を大事に使って撮った、なんて傑作もあり、一枚の重さ(物理的な重さ=精神的な重さ)を写真の向こうに感じないわけにはいきません。

 

個人的にはイモーゲン・カニンガムの、いちばん重いところを使わない軽やかさを感じさせるトーンと、あれだけプリントがきれいなのに構図がちょっとルーズなところに惹かれます。

いま見るならエドワード・ウェストンが滋養はいちばん多いように思いますけれど。余談ですが、セリフ体で書かれた写真家の名前でいちばんカッコいいのエドワード・ウエストンだと思ってます。ポスターがウェストンの代表作を対にレイアウトしたもので、あれだけでもいいから終わった後にくれないかな。

 

キュレーターのトークショーや解説などもあるようですし、無料&アクセスの良さを生かして、何度か見に行くといいと思います。今日はこの人だけ、この作品だけを見るぞ、という感じで。ポール・オースターの「ムーンパレス」みたいでいいですね。「ヘルナンデスの月」にはその価値があると思います。月つながりだけに。

 

ついでにギャラリーXで、XF8-16mmF2.8写真展も見てきました。

Xシリーズの魅力は、じつは絵作りよりもまずはレンズ性能じゃないかと思うこともあり、これまで画質だけで震えたのはXF16mmF1.4とXF90mmF2と、あとはXF23mmF1.4かな。その三本は「どうかしてるんじゃないか」と思って膝から落ちそうになったけれど、今回もすごいですね。

周辺まで完全に均質で、絞り込んでも滲みや歪みなどの破綻がなく、キレッキレにシャープなのに軟らかさを感じるほどしっとりしています。X-Trans 4は角度のついた光も拾いやすいらしいので、それもプラスに働いているのかもしれないですね。APS-Cからのプリントとは思えないくらいの密度。

ぼくが必要とするレンジじゃないから使う機会はないかもしれないけれど、風景や建築を多く撮るなら、このレンズだけのためにXを買おうと考えても不思議ないくらいの性能だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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